前回は「モヤモヤ感をクリアにしたい」について書きました。
今回は「背中を押して欲しい」について書こうと思います。
人間、自分のやりたいことを考えているときはとても楽しいです。ワクワクします。調子がいいと次々とアクションプランが頭に浮かんできます。それを前回の話のように書き出すと、そこでフィードバックが発生してまたアイデアが浮かんできます。
ところが、それをいざ実行しようとすると、今までのスピード感がなくなって、「パタッ」と止まってしまう人がいます。
自分が初めてすることであったり、リスクを伴うような時にそうなりやすい。
私も同じです。これまでの人生で止まったことがどれだけあったか、というよりはむしろ止まったことの方が多い。
人間誰しもだと思うのですが、頭の中にイケイケの自分とマテマテの自分がいます。プランしているときはイケイケが前面に出ているのですが、アクションになるとマテマテが出てきます。
- 「もう少し待った方がいいのでは…」
- 「xxxは大丈夫かな…」
- 「なんか面倒くさくなってきた…」
こんな感じでマテマテがイケイケを止めにかかるのです。そもそも人間は種として生き残るようにプログラミングされているので、生まれつき危険はおかさないようになっているという話を聞いたことがあります(真偽のほどは定かではありませんが)。
このとき、コーチはイケイケの味方をします。
クライアントのことを理解しているコーチは、ある意味クライアントのイケイケの分身です。つまり、マテマテ一人に対してイケイケが二人で対抗するのです。
クライアント自身が一度やろうと判断したら、クライアントの頭の中ではリスクテイクも含めて「やるべき」とは分かっているのです。ただ、どうしても前に進むのが「怖い」ときがあります。そこを後押しするのです。
背中を押すというよりは一緒に歩き始めると言った方が正しいかもしれません。
歩き始めてからもマテマテがささやくことがあります。そのときもコーチはクライアントを励まして、一緒に歩き続けようと促すのです。
ある習慣を身につけるためには「人に宣言する」のがいい
というやり方をよく聞きます。人に宣言するとなかなか後に引けなくなるというのが理由だと思います。
コーチの存在もこれに似ていますがもっと強力です。コーチはまず「宣言する」こと自体を求めます。そして宣言した後、それを実行しているかを定期的にチェックします。もし実行していなければ、対策を立てることを促します。
このようにして、コーチはクライアントの背中を「ずっと」押すのです。
つづく…