(2018年8月13日投稿の記事を改編しました)
「問題定義が正しくできれば、9割は解決した」ということを言う人もいます。
そこまで極端ではないとしても、問題定義が重要である事は間違いありません。
自分ではそんなつもりはなくても、想像以上に問題定義をあいまいにしている場合が多いですし、曖昧にしていると問題解決の解決の議論は必ず迷走します。
ちょっと問題定義について考えてみましょう。
そこが本当に「問題」か?
まずは自分が「問題」と思っていることを書き出してみましょう。
例えばあなたが「太っている」と書いたとします。
その文字をじっと見つめて考えてみます。
本当に「太っている」ことが問題なのでしょうか?
実は、太っているから「好きな洋服を着ることができない」というのが問題だったりしませんか?
そうでなければ「健康診断の数値が悪い」というのが問題だったりしませんか?
この場合「太っている」のは事実であって問題ではありません。何かあるべき姿があってそれを妨げているのが問題です。
要因は何か?
「太っている」のではなく「健康診断の数値が悪い」が問題としましょう。この人は「血圧が高い」とします。
さて、なぜ血圧が高いのでしょう?
太っているから?
それも可能性としてはあります。でも、他に要因はないでしょうか?
例えば塩分を取り過ぎると血圧は上がります。
では自分の食生活を振り返ってください。塩分はどれぐらい取っていますか?
どんな料理にも醤油をドバドバかけるとか。薄味は嫌いだとか。
思い当たるフシはありませんか?
もしそうだとすると、それが高血圧の要因である可能性が高くなってきます。
そこが分かれば、がんばって塩分を控えるようにすると「健康診断の数値が悪い」という問題を解決することができます。
もし「太っている」という課題設定をして、解決策として「運動する」を選択していた場合、血圧を下げることは難しかったかもしれません。
このように「真の」問題を正確に捉えて、そこの「根本的な」要因を見つけることが、効率的な対策を打つためにはとても重要です。
問題解決をする時には、最初にじっくりと考えて真の問題を見つけることにフォーカスしてみてください。