
商品の企画をする際には「顧客課題」「ビジョン」「コンセプト」という単語がよく出てきます。
なんとなく意味は分かっているような気になりますが、その正しい理解や関係性について「なるほど」と思った記事があったので紹介します。
【電通式?】『コンセプトのつくり方 たとえば商品開発にも役立つ電通の発想法』山田壮夫
そもそもぼくたちはコンセプト(概念)がなければ、何ごとも見ることができません。その暗黒の中で「切る食器」というコンセプト(ナイフ)、「刺す食器」というコンセプト(フォーク)、「すくう食器」というコンセプト(スプーン)。それによって初めて他のものと区別し、認識することができます。コンセプトは経験的世界という暗闇から物事を照らし出す「サーチライト」です。
(中略)
たとえば「和牛革命」。これはコンセプトとして通用するでしょうか? ぼくの答えは「NO」です。なぜならこの言葉を耳にしても進むべき方向を直感できないから。イノべーションを起こそうというのなら、「新しい何か」というのは当然のことで、単に「革命」というだけでは何も照らし出していません。大切なのは「どんな風に新しいか」を示すサーチライトです。ところが残念なことに「○○革命」に類するフェイクコンセプトの例はいくらでも見つけることができます。「セダン新体験」「進化する鎮痛剤」「書店イノべーション」……。皆さんの周りにもきっとあるはずです。
この「コンセプトは経験的世界という暗闇から物事を照らし出す『サーチライト』です」という表現は素晴らしいと思いました。
対比のフェイクコンセプトが明るいけども輪郭がはっきりしない照明とすると、よいコンセプトはまさに対象物を暗闇からくっきりと浮かび上がらせるサーチライトです。
例えばかっこいい横文字だらけのコンセプトは、実は対象を浮かび上がらせていません。周りの景色も一緒に明るくなっている単なる照明に過ぎません。
そう考えると、「良いコンセプト」というのは指向性が強く、何か他と違うことがはっきりわかるものということになります。
あなたの商品はサーチライトで照らされていますか?
なるべく広いお客様層に訴えたいがために、「セダン新体験」のようなサーチライトで照らせない商品になっていませんか?
もっと具体的な表現を入れてみましょう。例えば「ラウンジ感覚セダン」のように。
あなたが塾を開業しようとしているなら、「難関校合格講座」ではもうサーチライトでは照らすことができません。
あなたの得意分野をかけ算してみませんか?
もし、人の相談にのってあげるのが得意であれば「個人カウンセリング付き講座」とかどうでしょう?
「強み」と「持ち味」大研究で描いたあなたの「持ち味」をサーチライトを照らしましょう。
コーチはあなたを照らすサーチライトを一緒に探します。
コーチングに興味を持たれたら、遠慮無くこちらからお問い合わせください。