
ちょっと昔の記事ですが、上司と部下のコミュニケーションにおけるよくあるパターンだと思ったので、引用させてもらいました。
よく描く絵 もう一つの「バッテン」マスク
もちろん,会議室で実際にマスクをしているわけではありません。でも,わたしには,彼らがじぶんからマスクをして,頑なに口を閉ざしてしまっているように見えて,思わずこんなふうに描いてしまいました。
このような絵が描ける経緯には,たいてい次のような会話があります。
「いろいろ上司に提案したけれどダメ出しばかりされた」
gihyo.jpより引用
「 言っても,聞いてくれない」
「 言わせてもらえない」
:
「 言ってもしょうがない」
「 言っても変わらない」
:
「 もう言わない」
(中略)
自分から「バッテン」マスクをしてしまった部下たち。しかし上司の目には部下の「バッテン」マスクは見えていない。この状態はちょっとほっとけないなと思いました。
ありがちな状況です。
上司が一方的に自分の考え方や価値観を部下に押しつけるだけなので、部下のモチベーションが下がり、自主性がなくなってきている様子です。
上司と部下が話はしているけれど、コミュニケーションが取られてない典型的なパターンです。
引用した記事では、部下だけのコミュニケーションの場で、今の状況を共有することで、溜めていた感情を吐き出すことができています。
吐き出すことで、その状況が良くないということにいまさらながらに気付き、次のステップに進んでいく様子が書かれています。
記事では部下の側が行動をするパターンでした。
では、上司の側が行動するパターンはどうなのか?
まず「気づく」ことが必要です
- 部下がみずから提案をしてこない
- 部下が意見を言っていない
- 部下が「わかりました」と結果の報告以外話さない
こんな状況なら、まずおかしいと思いましょう。
おかしいことがわかったらどうするか?
部下の意見を聞き出しましょう。
フラットな雰囲気を作ったうえで
- 「この前のxxxについてxxxさんは実際どう思っているの?」
- 「xxをやってみてどう感じた?」
- 「何か別の考え方はない?」
などと質問してみましょう。
部下が何かを話し始めてくれたらしめたものです。
部下の発言について、必ずしも正しいと認める必要はありません。
「なるほど、xxxさんはそう考えているんだ」とただ受け入れるだけでもOKです。
ひとしきり聞いた後、自分がおかしいと思った部分は冷静に意見を言います(ここでもフラット感を崩さないように注意します)。
「xxxさんはこう考えていると理解したが、私はこう思っています。なぜならxxxだから。」
あくまでも決めつけるのではなく自分の考え、判断の根拠を伝えて、相手がどう思ったか聞く。これの繰り返し。
まさにディスカッションです。つまり、上下の関係無しにシンプルに議論をします。
もしかすると、上司の考え方も変わるかもしれません。上司が常に正しいとは限らないからです。
最終的に部下の意見が通らなくても、部下は自分の意見を聞いてもらったうえで、議論の結果がそうなれば、納得しないまでもモチベーションの低下はましになるはずです。
これを辛抱強く繰り返すことで、部下と正しいコミュニケーションが取れるようになり、信頼関係が生まれます。
そうすれば、部下のマスクは外されます。