企業において部下に対する関係で重要なことは、誤解を恐れずに言うと、「指導」ではなく「巻き込み」です。
つまり、単なる「主従」や「子弟」の関係だけではなく、同じ方向を向いた「同志」の関係にもなっている必要があります。
つまり主体性をもって一緒に進んでもらわないといけません。
主従や子弟関係だけだと、部下は単なるロボットになってしまいます。
「xxxはこうするんだよ」「はい」「xxxをやっておいて」「はい」
こんな感じになり、常に上司がトリガーにならないといけなくなります。
もう一つ注意しなければいけないのは、部下を傍観者にしないことです。
「主従」にしないために上司が間口を広げると、部下がいろいろとコメントを言ってくれます。でもそれは課題について第三者的な立場で上司に改善を求めるコメントになってしまって、部下自身はその課題の「外側」にいるような感覚になってしまいます。
私にも経験があります。部下に悪気はなく率直にコメントを言ってくれますが、課題に向かう行動の中に部下はいません。私が(もしくは私の上司が)すべて解決してくれるので自分は待っていればいいという感じでした。
もちろん、中には私が解決しなければいけないマネジメント課題も当然ありました。しかし、プロジェクトの課題であればそれは私と部下が一緒になって向かっていかないといけないものでした。
このような「主従」や「逆主従」にならないためにはどうするか?
解決策の一つは、部下に自分の役割(ネクストアクション)を言ってもらうことです。
そういう状況を、部下がどう捉えて、自分ではどう行動すべきと思っているかを質問して、実際に話してもらいます。
必ずしもその内容に同意する必要はありません。口に出して話してもらうことが大事です。
注意点は、自分の考えや行動も話すことです。部下だけに課題を丸投げすると信用を失います。
お互いの考えを出し合ってから、どうすべきかを一緒に考えていきます。
こうすることで部下を巻き込んでいくきっかけを作ることができます。
部下に自分の役割を話してもらうことです。