先日、図書館でこんな本を借りて読みました。
逆転の交渉術 クリス ヴォス著
著者は学者ではなく、なんと元FBIの人質事件の交渉人。ある意味、たたき上げのプロ中のプロですね。ちなみに今は交渉術のコンサルタントをしているそうです。
実は、私自身が交渉がヘタなので(笑)、いろんな場面で役に立つかと思い読んでみようと思った訳です。
ところが読み始めて驚いたことに、交渉術のスキルの多くはコーチングのスキルと同じだったのです‼︎。
これまで私は、交渉とは相手をねじ伏せて、こちらの意見を通すこと。コーチングは相手(クライアント)のやりたいことを実現するために、協力することだと思っていたので、真逆のゴールのために用いるスキルが同じだったことは最初、大きな驚きでした。
でも読み進めていくうちに、だんだん分かってきたのです。
それは、交渉においてまず大事なのは、交渉相手との関係性を築くことであって、決して力まかせにゴリゴリと押すことではないということでした。
ここを理解して、目からハラリと鱗が落ちました。
そう、コーチにとっても一番大事なのはクライアントとの関係性を築くことです。そうでないと、クライアントに信頼してもらえませんし、クライアントの考えを引き出すこともできません。
もちろん、人質事件の交渉は後半に向かうにつれて、徐々にコーチングとは離れていきます(目的が違うので、あたりまえですね)。
本の後半は置いておくとしても、この本は自分のコミュニケーションスキルに対して、多くの得るものがありました。
実際、とても勉強になる良い本でした(翻訳が変なところは、ちょいちょいありましたが)。
実際、読み終わった後に、手元に置いておきたくて、Amazonでkindle版を購入してしまいました。
コーチングを学んでいなくても、コミュニケーションに興味がある人はぜひ読んで欲しい一冊です。