
人に何かを伝える時には、説明口調より、”ストーリー(物語調)”で話すのがいいと言われます。
このことについてちょっと書いてみたいと思います。
映画を見る
ストーリーというと小説やドラマ、映画をイメージしますね。
ストーリーで話を聞いていると、頭の中にまざまざと情景が浮かんできて、共感することもしばしばです。
この状況は、映画などのスクリーンを相手と「並んで」見ている感覚です。
例えば、二人で向き合って座り、私が相手の方に何かを伝えようとして話している場合でも、私がストーリー形式で話をすると、二人で並んで映画のスクリーンを見ている気分になると思うのです。
向き合っているので、相手は私を見ているはずなのですが、感覚的には私を見ているのではなく並んでスクリーンを見ている。そんな感じです。
まず、向き合う感じがなくなることがいいですね。向き合っていると前に進むとぶつかるが、同じ方向を向いていると一緒に進んでいける感が出てきます。
これだけでもいい感じです。
ストーリーを話すとは?
物語を話そうとすると、いろいろと背景描写をしますよね。
いつ、だれとだれが、どこで、とか。過去に何かがあった、とか。
よく、「相手に理解してもらうためには背景の説明もちゃんとしないといけない」と言われますが、ストーリーで話そうとすると、おのずとその説明をすることになるんですよね。
つまり、ストーリーで話すと相手の理解度が上がり、納得度も増すという事です。
また、映画を見ていると出演者に共感することが多いと思います。主人公の気持ちがわかるような気になることってありませんか?。
あなたがストーリーで話をすると、相手はスクリーンに映っているあなたを見ているような気分になり、あなたに共感してくれるかもしれません。
共感すると、相手に対する納得度はさらに上がります。あなたの意図も正しく伝わり、依頼事項があった場合、それも受け入れやすくなるのではと思います。
具体的にどのようにすればいいか?
まず、背景描写は必要です。
ただ、これは客観的に話すのではなく、それこそ自分が映画の登場人物になったように話すと臨場感が増します。
「その時、お客さんは私に何て言ったと思います?真顔で『そんなの無理に決まってる!!』って言ったんですよ!」
起承転結を意識するとストーリー性が増すと思いますけど、さすがに即興では難しいかも…。
そのシーンに話している相手を仮想的に登場させる作戦はありです。
「あなたがその場にいたら何と言います?」
「あなたなら、どうしてました?」
のような感じです。
もし、実際に相手がその場にいた場合、その時の感情を聞くと、一気にストーリー感が生まれます。
「その時、実際のところどう思ってました?」
「それを見て正直、どう感じました?」
相手の感情がストーリーと一体化してくれれば、本音が聴き出せそうですね?
そして最後に、「これからどうしましょうか?」のような、同じ方向に進む様な言葉で締めるとベスト。
この「ストーリー」で話すというのはなかなか奥深そうです。もっと深掘ってみようかな?