
メンバーから、プライベートな深刻な相談を受けたことはありますか?
大切に思っているからこそ、「なんとかしてあげたい」と思いますよね。
でも、仕事の話ならまだしも、家族や私生活のこととなると、どう対応すべきか迷うものです。
私も会社員時代、一度だけメンバーから家族に関する相談を受けたことがありました。
正直、どうしていいのかまったくわかりませんでした。
突き放すわけにもいかず、かといって軽い気持ちでアドバイスをするのも違う——そんな気持ちでした。
その頃、私はちょうどコーチングを学んでいたので、「聴くこと」に徹しました。
アドバイスはせず、ただ、相手の言葉を受け止めていく。
すると、話し終えたメンバーの表情が少しやわらいだんです。
その時、「ああ、もしかしたら話を聞いてほしかっただけなのかもしれない」と思いました。
マネージャーはセラピストでも親でもありません。
でも、「傾聴」というスキルを持つことで、境界を保ちながらも相手の力になれる。
そう気づかせてくれた出来事でした。



















