アイデアを発想するときには整理してはいけない
(2018年8月8日投稿の記事を改編しました)
今回は発想力について書いてみようと思います。
何か新しい事を生み出すにはアイデアを考えないといけません。
「発想力」とか「アイデア」とか書くと大げさに聞こえますが、普段の仕事をもっと効率よくするとか、どこかへみんなで遊びに行くとか、実はみなさんも普段からやっていることなんです。
つまり、普段やっていることを淡々とくりかえす「以外の」ことには、「発想力」とか「アイデア」を使っているわけです。
私も仕事柄、アイデアを考える機会が多いのですが、多くの場合ブレインストーミングやKJ法のようなものを使っています。
他にもいろいろなやり方がありますが、ひとつ気をつけないといけないことがあります。
整理してはいけない
普通、何かを発想するときには「ネタ」を沢山集めます。ブレインストーミングなんかは、この「ネタ」をできるだけ多く出すための手法ですよね。
そして、出てきた「ネタ」をどうするか?
これを「整理」しようとしてはダメなんです。「分類」と言ってもいいかもしれません。
ここだけ読むとミスリードしそうなので補足すると、「既存の分類方法で分類しちゃダメ」です。この「既存の分類方法」とは、何かの基準がすでにあって、それに当てはめていくことです。
例えば「コストの高い順番」とか「業務別」とかですね。
こういう整理がいつもダメという訳ではなくて、目的が違うんですね。例えば、「分析」をするために整理するのはありです。
「3C分析」や「4P分析」というフレームワークがあります。これらはまさに分析をするためのフレームワークなので、あらかじめ定義された3つのCやPに、出てきた項目を分類していくのは、正しい作業です。
話をKJ法に戻します。
KJ法をやったことがある人は思い当たると思うのですが、たくさんネタを出した後、グルーピングしますよね。
「あれも分類でしょ?」と思う人もいると思いますが、あれは既存の分類方法ではなくて、KJ法をやっている人が、「その場で考え出した分類」なんですね。
何かルールがあって分類しているわけではなく、その人がネタの断片をすべて見た上で、「このネタとこのネタは何か関連あるな…」と思って組み合わせているわけです。
そして、この「何か」というものが、実は後々に具体的なアイデアに化けていくんですよ。
別の見方をすると、普段だったら一緒に扱わないものをあえて同じ土俵に上げて、「何か関連がないか?」と考えるところが発想のスタートなのです。
だから、いろいろなものをネタとして、数を出すことがブレストでは、とても大事になります。
つまり発想力のポイントとは、ネタの数と関連性を考える力ということですね。