
最近、得た情報に興味深いものがあったのでご紹介します。それは
「議論せずに決める」
というものです。
どういうことか簡単に言うと、リーダーが他のメンバーの意見を聞いた上で、議論せずに一人で結論を出すというものです。
議論がないので、スピーディーに結論が出ます。
ただ、これについてはいろいろと異論、反論があると思います。
これについて「傾聴」という観点からちょっと考えてみました。
参加者の意見をひたすら聞く
このやり方が機能するとすれば、それには傾聴が絶対必要だと思いました。
リーダーはメンバーの意見を徹底的に聞きます。
自分だけでなく他のメンバーも含めて、一切反論やコメントをしません、させません。
ただし、リーダーのみ質問はします。
その質問は「事実の確認」に徹するものであり、決して「詰問」になってはいけません。
「どこからそんな理論が出てくるんだ!」
などという言い方はもっての外です。
「それはどこの情報ですか?」
と普通に質問します。そして相手が「それは私自身の考えです。」と答えれば、「わかりました。」とだけ発言します。
相手の発言に少し間が空いたら、
「なるほど。それで?」
とさらなる意見を引き出します。
こんな感じで徹底的に相手の意見を聞き出したら。
「ありがとう。あなたの意見は理解しました。」
と言って、次の方の意見を聞き出します。
全員の意見を聞いたら。改めて意見を率直に言ってくれたお礼を言います。
そして最後に
「皆さんの意見はそれぞれ分かりました。これを元に私が私の責任で結論を出します。」
です。
このやり方には
「リーダーが結果の責任を背負う覚悟」
が伴います。
普段でも責任はリーダーにありますが、このやり方は議論がないので、決断の責任はすべてリーダーです。言い訳はできません。
そのかわり、リーダーはメンバーからの事実や意見に基づいて独断します。速いです。
メンバーの納得感
さて、結論が出る速さと引き換えになるのがメンバーの納得感です。
自分の意見が通らなかった人にとっては、議論の中で自分意見を通すために説得するプロセスがないので、納得感が得にくいです。
ただ、ここが重要なポイントなのですが、傾聴によって徹底的に聞いてもらっているので、話した人達はそれなりにスッキリしているはずです。
「意見は通らなかったけど、言いたいことは全部言えた。」
「リーダーも聴くだけはちゃんと聴いてくれた。」
この感覚が、低下している納得感を少しでも底上げしてくれるはずです。
とはいえ、このやり方は自分もやったことがありません。
間違ったやり方(傾聴せずに一方的に上司が決めるは、他の人かやっているのを見たことがありますが、部下の不平感は高かったですね。
やったことがある人は、ぜひ教えて欲しいです。