
「どうせ」と「だって」はバイアス。
「どうせまたいつもの話でしょ」
「聞いたってどうせ変わんないし」
「お前だって同じじゃん」
「だって聞いてるヒマがないもん」
というように、人の話を聞くときには脳内が「どうせ」と「だって」で埋め尽くされてしまうことが少なくないわけです。
ちなみに「どうせ」は相手の話を聞かずに内容を決めつけること、「だって」は言い訳、反論の準備をしている証拠だといいます。
「どうせ」「だって」は、とくに毎日顔を合わせる家族や友人、上司や部下に対して使われがち。距離が近くて相手のことを知ったつもりになっているからこそ、親しければ親しいほど聞き逃しが多くなるということです。
しかも、お互いが「どうせ」を持ってしまった場合は最悪な結果につながる危険も。
引用した記事はパックンの”ハーバード流「聞く」技術”という書籍の紹介です。この記事、面白いのでお勧めします。
引用した部分の趣旨は、
「聞く」という行為は、本来、何物にも影響受けずフラットな意識で受け取るべきであるにもかかわらず、実際には先入観をもって聞いていることがある。
というものです。そしてその先入観の象徴が会話の中に出てくる「どうせ」と「だって」だということです。
なるほどと思いました。
「どうせ」は確かに相手の話の内容を聞く前から決めつけています。これだと極端に言うと、相手の話を聞いても聞かなくても同じです。
どうするか?
まず言ってしまったことを意識する
「あ!いま、私は『どうせ』と言った…」
言ってしまったものは仕方が無いので、後で振り返ります。
自分はどういう先入観で「どうせ」と言ってしまったのか?
その先入観は正しい?事実?なぜ「事実」だと言えるのか?
答えは出なくてもいいと思うのです。考えてみる。
次のステップは、言う前に気づく
最初のステップを何回か繰り返すと、かなり自分でも気にするようになるので、言う前に気が付くようになります。
言う前に気づいたら、言わないようにごまかす。
「ど(うせ)、ふーん、何の話よ?」
とか
「聞いたって、ど(うせ)、うーんどうなんだろう」
などのように「ふーん」とか「うーん」とか曖昧な言葉に変えていきます。
自分のバイアスに気が付きますし、相手に与える印象も変わってきます。
自分が変われば、相手も変わるのでコミュニケーションの流れがかわってくるはずです。
「どうせ」と「だって」に気をつけましょう。