考えを引き出すオープンクエスチョンの秘訣

部下の考えを引き出すにはクローズドクエスチョンとオープンクエスチョンを使い分けましょう。

質問には大きく分けて、クローズドクエスチョンとオープンクエスチョンがあるのはご存知ですか?

クローズドクエスチョンは、「はい」か「いいえ」で答えられる質問のことを指します。

例えば、「明日は勉強しますか?」がそれに当たります。

一方、オープンクエスチョンは、「はい」や「いいえ」では答えられない質問です。

例えば、「明日は何をしますか?」のように、相手に対して「何を」「どのように」「なぜ」という問いかけをするものです。

会話においては、オープンクエスチョンの方が広がりを持ちます。

会話を広げる質問

クローズドクエスチョンでは、相手が「はい」とか「いいと」言った後に会話が途切れる感じがしませんか?

また、簡単に答えられるだけに、質問した相手の思考が広がりません。

上司が部下の考えを引き出したい場合は、クローズドクエスチョンよりもオープンクエスチョンの方が適しています。

ただ、オープンクエスチョンに慣れていない人が、意識して実施するのは難しいかもしれません。

そこで、テクニックを一つご紹介します。

相手が誰とつながっている?

相手のことではなく、相手と繋がりがある人のことを聞くことです。

例えば、

  • 「あなたのお客様はどう思ってるのだろう?」
  • 「部長は、何がプライオリティNo.1だと考えていると思いますか?」
  • 「同僚のXさんはどう言っている?」

などの質問をします。

こういった質問をすると、相手はどうしても「説明を考える」ことになります。

相手のことを直接聞く場合は、あなたが相手に関するある程度の背景知識を持っているため、「xxですか?」や「xxをやりましたか?」とクローズドクエスチョンをしてしまいがちです。

しかし、相手がつながっている人のことをあなたがあまり知らなければ、「何を」「どのように」「なぜ」という質問をしやすいと思います。

これをきっかけとして、話している相手に対しても新たなオープンクエスチョンを繰り出していきます。

オープンクエスチョンを続けていくと、会話が深まり、相手が何を考えているかがわかるようになってきます。

相手のメリット

もうひとつ、相手のつながりのある人に関するオープンクエスチョンは、相手にとってもメリットがあります。

それは相手の視点が、繋がりのある人の視点に移動するということです。

先の例だと、相手が自分の視点から、お客様/上司/同僚の視点に変わります。そうすることで、相手の思考パターンが切り替わり、新たな考えが浮かんでくることもあるのです。

クローズドクエスチョンとオープンクエスチョン。意識して使い分けてみてください。