私のキャリアのスタートはプログラマーでした。
バリバリの理系だったのです。
プログラムを書くのも好きだったのですが、デバッグも好きでした。
デバッグというのは、プログラムにミスがあって設計どおりに動かないとき、そのミスを探し出して修正する作業のことを言います。
実は、この「デバッグ」というのは「課題解決」そのものなんです。
つまり「設計どおりに動かない」という課題を解決していく作業なんですね。
この作業がなぜ好きだったかというと、ゲームの「パズル」みたいな感じがしていたからなんです。
さて、このパズルを解くプロセスをご紹介します。
事実を認識する
まず、どのように「正しく動かない」のかをちゃんと確認します。
「こう操作したらこれが表示されるはずなのに、別なものが表示される」
とか
「でも、こう操作したら正しいものがちゃんと表示される」
など、「正しく動かない」条件を明らかにしていくんですね。これが結構大変だったりします。
ここをいい加減にしていると、間違った修正のやり方をしてしまうことがあります。
仮説を立てる
次に、「もしかしたら、プログラムのここが間違っているのかもしれない」とあたりをつけるんですね。
事実をちゃんと確認しておくと、「こういう場合だけ正しく動かないなら、このあたりが間違っているかもしれない…。」と見当がつくんですね(まあ、ある程度の経験が必要ですけど)。
そして、プログラムをよーく眺めて、確かに間違っていることがわかったら、そこを修正するわけです。
検証する
修正したらテストします。
一発でうまくいくこともありますが、ダメな場合はもう一度仮説を立て直します。
気をつけないといけないのは、色々と条件を変えてテストしないと、うまくいったように見えても、別の条件だとやっぱりうまく動かないということがあるんですね。
行き詰ると相談する
仮説が全て外れてしまうと、なすすべがなくなったように思えます。
でもそういう時は、仲間に相談するとヒントがもらえたり、話しているうちに自分で新たな仮説に気づくこともあります。
パズルもそうですよね。
全体をよく見て、こうしたらいいんじゃないかと仮説を立てて、やってみて、ダメならやり直す。このステップを楽しんでいるんです。
ビジネスの課題解決もまったく同じです。
事実を正しく認識することも、解決方法の仮説を立てることも、やってみることも、相談することも。
だからパズルのように、問題を解決する「過程」も楽しみましょう!