車のエンジンは自分では動き始めません。
あたりまえです。もし自分で動き始めたら、止まっている車が勝手に走って行ってしまいます。
最初はセルモーターという電気のモーターを使って外からエンジンを回します。
エンジンキーを回すと「キュルキュル」という音がしますよね。あれはモーターがエンジンを回している音です。
それをきっかけにして、ガソリンでエンジン自体が回り始めます。
これって頭の使い方と同じなんですよね。
何かを考えないといけないとき、「あー、あれを考えないといけない。難しいなぁ。嫌だなぁ」と思うことがあります。これは頭のエンジンがまだ自分で回っていない状態です。
でもいつまでも止まっているわけにはいかないので、思い切って意志の力を振り絞って考え始めます。これはセルモーターをつかって頭のエンジンを回している状態です。
一度、頭のエンジンがかかって回り始めると、ぼちぼち何か浮かんできます。
最初は安定してなくて、断片的な考えが浮かんでは消え、浮かんでは消え…。
ここであきらめず、我慢して考え続けていくと、だんだん調子が出てきて考えがまとまり始めます。
これって、まさに車の暖機運転と同じなのです。
暖機運転を知らない人もいるかもしれませんが、昔はエンジンがかかっても走り出さずにエンジンが暖まるまで待っていました。暖まるまではエンジンも不安定で、調子が悪いと「プスンッ」と止まることもありました。今の車はもう必要ないですけどね。
何を言いたかったといいますと、考えるモチベーションが湧かないときでも、とりあえず無理矢理にでも考え始めることが大事ということです。調子が出なくても辛抱強く考えていれば頭のエンジンの暖機運転が終わってパワーが出るようになります。
さらに、この時に断片的な考えでもメモに書き付けていけばさらに効率的な暖機運転ができます。
ちなみにこれはガソリンエンジンの車の場合の話で、電気自動車はちょっと違います。
電気自動車はスイッチを入れてアクセルを踏んだらいきなり最高出力で回り始めます。
こんな頭が欲しい…。